ホルモンとは
ホルモンとは、身体のさまざまな働きを調節する化学物質です。脳下垂体、甲状腺、副甲状腺などの内分泌腺で作られ、全身に送られた後、内臓の機能や身体の調子を整えるなどさまざまな働きをしています。現在、ホルモンとして確かめられているものは100種類ほどあり、多すぎたり少なすぎたりすると、さまざまな症状を引き起こします。
ホルモンは、身体の様々な場所から放出されます。脳下垂体では、成長ホルモンや甲状腺刺激ホルモン 、副じん皮質刺激ホルモンなどが分泌されます。ホルモンがどの程度出ているかを測定するセンサーが体内にはたくさんあり、少ない状態や、さらに必要な状態になると脳より司令が出て、ホルモン放出機関より放されるわけです。
ホルモン分泌増減による体調不良
ホルモンの分泌が少なくなるとどうなるか?糖尿病や高血圧、高脂血漿などの成人病も生活習慣病の側面とホルモンの働き異常の側面があります。糖尿病(2型)は、血液中の糖の濃度を下げるインスリンというホルモンが不足して起こる病気です。食事により摂取された糖質は腸で吸収し血液中に運ばれ、細胞内へ取り込まれます。インスリンはこの取り込み作用を助けるホルモンです。インスリンが低下すると細胞内への取り込みが低下し、血液中の糖質が増え高血糖の状態となります。運動不足や偏った食事など、インスリンが放されにくい状態でも引き起こされますが、ホルモンの分泌不足でも起こります。更年期障害も女性に多い病気で、卵巣から出る女性ホルモンの分泌が少なくなり、不快な症状が心身にあらわれます。主な症状は、頭痛やほてり、のぼせ、イライラするなどです。原因は、閉経前後に卵巣の機能が急に低下し、ホルモンの分泌が少なくなるためです。精神的なストレスの影響も原因のひとつと考えられています。治療は、症状にあわせて、不足しているホルモンを補います。
逆にホルモンの分泌が多くなるバセドウ病のような病気もあります。
甲状腺機能亢進症ともいわれ、甲状腺の働きを促進するホルモンが過剰に放出されることにより、頻脈や動悸などの症状を引き起こします。治療は、ホルモン分泌を抑えることです。
ホルモンバランスの良い体質にする為に
ホルモンは、自律的に放出される物質であり、体内の様々なセンサーにより、常に監視され働きをコントロールされています。私達が出来る事は、ホルモンがしっかりと働ける環境を作ってあげることです。運動不足や偏った食事は、常にホルモンバランスを崩す原因となります。また、ホルモンは全てタンパク質から出来ています。タンパク質は、アミノ酸の集合体であり、そのうち必須アミノ酸9種類は、体外より摂取しないと体内では合成出来ません。トリプトファンという必須アミノ酸が日本人には不足しているとのデータがあります。トリプトファンが多く含まれている食材は主に、豆腐・納豆・味噌などの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類です。 その他、ごま・ピーナッツ・卵・バナナにも含まれています。食べ物から摂取したトリプトファンは、日中は脳内でセロトニンに変化し、夜になると睡眠を促すメラトニンに変化します。 そのため、トリプトファンが不足すると、不眠症や睡眠の質の低下を引き起こす原因となります。 また、糖質やたんぱく質、脂質を代謝・分解する上で必要なビタミンの合成も行うため体内にはとても大切です。バランスの良い生活が全ての源ですね。
ゴールドジム東浦和さいたま
日本体育協会認定スポーツドクター 益子泰雅